コスト回収には何本作ればよい?炭酸水メーカーのコスパを、市販の格安炭酸水とでシミュレート比較!

 

私は炭酸水が大好きです。

少なくとも、500mlボトルを2日で一本は空ける感じです。 好きとは言っても味にはこだわりが無くて、炭酸が強めなら嬉しいという程度ですけど。

なので、箱買いでまとめて安く買っています。色々試したのですが、安さと炭酸の強さで落ち着いたのがこちら。VOXです(↓姉妹サイト記事です)。

レモンフレーバーが私のお気に入り。 「強炭酸」がウリの炭酸水で、炭酸の持ちも長い(気がする)ので、ゲームしたり作業するときに机に置くにも良い感じです。

これ、Amazonと楽天で、24本入りで税込み送料込みで1650円前後(2019.05.28時点)なんですよね。

なんと一本69円です。

さて、炭酸水と言えば、最近すこし話題になった「炭酸水メーカー」も要検討ですよね。 自分でガスを入れて炭酸水を作れるマシンです。

かなり割安に、自分好みの炭酸水を作れるのがウリの様で、結構私の心をときめかせてくれています。

でもじっさい……。 いま私が愛飲している、超安いVOXと比べてコスパはどうなんでしょうか?

とりあえず、味は考慮に入れずにコスト(値段)をガチで算出しつつ、運用の手間と合わせてシミュレートしてみようと思います。

一応、検討対象の炭酸水メーカーの売場で、サンプルの炭酸水も飲んでみました。
でも、違いはようわからなかったです。普通に美味しい。なので本記事の評価において味は考慮外としました。

炭酸水メーカーの炭酸水の正確な価格をシミュレート

本当に炭酸水メーカーの方が安上がりなのか、しっかり算出してシミュレートしてみました。

シミュレート対象は、最近良く目にするようになった、「Soda Stream」のミドルモデル「Spirit」です。

ソーダストリーム Spirit (スピリット) スターターキット【Amazon】

こちらのマシンは、500mlあたり18円で作れる、というのが売り文句になっています。 箱買いでのVOXの500ml ボトルが一本69円ですから、これと比べるとかなり安いですね。

単純原価:2160円のガスボンベ一本で60L作れる

スターターセットに充填済みのガスボンベが一本付いてますが、これを再充填する(実際は空の物と充填済みのものを交換)には2160円(税込・2019年7月15日現在)かかります。

さて、公証ではガスボンベ一本で60Lの炭酸水が作れるとの事です。 つまり、500mlのボトルが120本作れる……ということになりますね。

2160÷120=18

ガスボンベを使いきって、120本作り切った時、500mlボトル一本あたり18円が「ガスの値段 =炭酸水の価格」ということになります。

公証の「ランニングコストは500mlあたり18円」というキャッチコピーに嘘は無いと言えそうです。

とはいえ、ちょっとまてよ……?

総原価:初期投資も原価に組み込むと……

とはいえこのマシンは 2019年7月15日現在、各種販売店で税・送料込みで15120円(ガス一本付き)

当たり前のことですが、これで作った最初の一本目の炭酸水は、15120円です。マシン本体はタダじゃありません。

2本目で、その半分の7560円、3本目で1/3の5040円……と、作れば作るほど、本体価格(初期投資額)が原価に占める割合が減って安くなっていくわけです。

ガス一本で60Lの炭酸水が作れるとの事なので、1Lでなく500mlに換算して倍の本数作れるとして、

15120÷(60x2)=126

500ml ボトル換算で120本(最初のガスボンベ使いきり)作れば、一本あたり 126円。

一応、メーカーの公証では「500ml あたり18円」が売り文句ですが……

一本あたり18円台になるまでには、何万本も作らないといけない計算になりますね。

でもまあ、18円は売り文句という事で、そこに突っ込んでも益はないでしょう。単純原価としては間違ってないですし。 問題は、私の愛飲している格安炭酸水の69円を下回る本数が現実的な数字になるかどうかです。

何本作ればVOX炭酸水より安くなるのでしょう。 算出してみました。

 

1:本体価格を原価に還元

まず、マシン本体の価格を、別にして含めないといけません。

スターターパックでガスが一本付いていますので、ガスの価格である2160円(上述の最安価格)を差し引くと……。

15120 – 2160 = 12960円

12960円を、それまでに作った500mlボトルの本数で割った金額が、本体価格が占める炭酸水の原価となります。

炭酸水を作れば作るほど、本体価格の原価はその本数に分散されて割合が減って行くというわけです。

メモ

炭酸水500mlあたりにかかる「マシン本体原価」は、12960円をその時の総作成本数で割った金額。

2:定期交換するガスボンベ代も考慮

ガス代という材料原価の18円に、本体価格分の原価を加味したものが69円を下回ればよいわけですから……

【69円を下回る本数計算】

69 ≧ (12960 ÷ X)+18
51X ≧ 12960
X ≧ 254.1176…

255本目から69円を下回ることに……いや、そうでしょうか?

実際にはこのガス代、一本ごとにこまめに18円かかるわけではありません。

ガスボンベを120本ごとに交換しないといけないので、そのタイミングで2160円ドカッとかかります。

記事冒頭で、単純原価(=ガス代)は「2160÷120=18円」と書きましたが、ガス交換したばっかりで最初に作った一本目のガス代は2160円なんですよね。 120本作りきって初めて 2160 ÷ 120 で18円になるんです。

なので、この費用のかかり方を考慮したシミュレーションをする必要があります。

3:本体減価と定期ガス交換台を反映してシミュレート

というわけで、エクセル図表でかかったお金の累計額の視点でチェックしてみました。

本体価格 12960円に加え、最初と120本ごとにガス代2160円段階的にかかるとして、それで炭酸水を作り続けた場合、その原価累計額が同じ本数のVOXを69円で買い続けた累計額より下回るのはいつになるか、という表をグラフ化したものです。

こちらでは、282本目以降、同様にVOXを買い続けていた時よりもお金がかからなくなる、と出ました。 282本目以降はだいたい一本ごとに60円得していく形になっています。

……逆に言えば、同じ本数をVOXで買い続けていくと、282本目以降は一本買うごとに自作炭酸水に比べて60円ちょいずつ損していくことになりますね。

720本の時点では、なんと累計で 23760円も差額が出るという結果に。

282本以上作れば、確かにすごく安いぞ!

282本という本数はどういう数字なのか

さてこの282本という数字、多いのか少ないのか……。 この本数を作る(消費する)のにどれくらい時間がかかるのかで考えてみました。

上述の通り、私は2日で500ml ボトルを1本消費します。一日で0.5本なわけですから

282 ÷ 0.5 = 564(日)
= 1.5452…(年)

1年半強ってところですね。 意外と短いなという印象。

人間の生活ペースですし全く作らない時期もあるでしょうから、そのバッファを取ったとしても2年もかからずペイできるという計算結果が出たと言えるでしょう。

意外と良い数字です。 こういうマシンって、とんでもない量を作ってやっとペイできたと思ったら、その時には本体が寿命で壊れて結果的には大してメリット無いというイメージが強かったんですが、2年なら普通に持ちそうですよね。

メーカーサイトをチェックしたら、本体については保障期間も2年あるようです。

確かにこれは安いかも。 買ってもいいかもしれない。 コスト=お値段という意味では、かなり良い……!

なるほどコスパでは間違いなさそうだが…?

実のところ、最初はVOXの圧勝だと思って調べたのですが、意外と早い日数で炭酸水メーカーが追い抜いていったので驚きました。

ジュースとかでなく、飲料水として定期的に飲み続ける生活スタイルなら、このマシンは価格的には正義と言ってよいのではないでしょうか。

記事冒頭で「味は考慮にいれない」としましたが、実際、自分で好みの強さの炭酸水を作ったりベースにする水にこだわってみたりなど、味的なメリットは普通にあると思います。

また、今回のシミュレーションは一人での消費ペースです。 ファミリーユースではかなり早い段階でペイできるでしょう。

前述した3ヶ月でガスボンベ2本ペースなら、282÷2.6=108.46… 109日3ヵ月半で達する計算です。まあ、さすがにこれは理論値だとしても、ゆっくり消費でも半年もあれば……ってところでしょうか。

私個人としては、実は迷ってます。 私の消費ペースでなら一人でも1年半でペイできるので、非常に魅力的ではあるのですが。 誰かに背中を押して欲しい……!

というわけで

炭酸水メーカーマシンを使って2日で500ml 以上の消費ペースを保てれば、1年半で市販炭酸水の最安価を割り、以降は作れば作るほど得することは、シミュレーションではっきりと出ています。

その消費ペースでいけば、720本……1440日=4年使えば2.3万円浮くというのも揺るがない事実。

その価格面でのメリットに加えて

原料の水にこだわった美味しい炭酸水を作りたい
美味しいソーダ割りやカクテルを作りたい

…そういった「炭酸水を作るのは楽しそう!」という人にとって、「Soda Stream spirit」はガチでアリなマシンなのではないかと私は思います。

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さてさて、そんなこんなですが、世の炭酸水好きの紳士淑女の皆様の検討材料になれれば幸いです。

以上、炭酸水を安く確保する算段に余念が無い、Osakanaによる検証記事でした!

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